特定空家に指定されないためにできる管理対策
空き家をそのまま放置していると、建物の傷みだけでなく、近隣トラブル、防犯面の不安、草木の越境、害虫や悪臭などの問題につながることがあります。
特に注意したいのが、自治体から「管理が不十分な空き家」と見られてしまうことです。状態が悪化すると、管理不全空家や特定空家として、指導や勧告の対象になる可能性があります。
特定空家とは?
特定空家とは、簡単にいうと「そのまま放置すると危険、または周囲に悪い影響を与えるおそれがある空き家」のことです。
たとえば、屋根や外壁が壊れそうな家、雑草や庭木が伸び放題の家、害虫や悪臭が発生している家、防犯上の不安がある家などは注意が必要です。
「まだ倒れていないから大丈夫」と考えがちですが、空き家は人が住んでいない分、劣化に気づくのが遅れます。家も放置されると静かに荒れます。
注意:
管理不全空家や特定空家として勧告を受けると、固定資産税などの住宅用地特例が受けられなくなる場合があります。つまり、放置していたつもりが、結果的に費用負担が増えることもあります。
指定されないためにできる管理対策
1. 郵便受けをためない
郵便受けにチラシや郵便物がたまっていると、外から見て「誰も管理していない家」に見えます。これは防犯面でもよくありません。
- チラシや郵便物を定期的に回収する
- 不要な投函物は処分する
- 郵便物の転送手続きも検討する
2. 雑草や庭木を放置しない
雑草や庭木の放置は、近隣からの苦情につながりやすい部分です。道路にはみ出した枝、隣地へ伸びた草木、虫の発生などは、見た目以上にトラブルの原因になります。
すべてを完璧に整える必要はありません。まずは道路側・玄関前・隣地に近い場所を優先して管理しましょう。
3. 屋根・外壁・雨どいを確認する
屋根材のズレ、外壁のひび割れ、雨どいの外れ、窓ガラスの割れなどは、早めに確認したい部分です。台風や強風の時に部材が飛ぶと、近隣の家や通行人に迷惑をかけるおそれがあります。
ポイント:
危ない場所に登る必要はありません。外から見える範囲を写真で撮るだけでも、状態の確認に役立ちます。無理な作業はしないことが大切です。
4. 換気と簡単な清掃をする
閉め切った空き家は湿気がこもり、カビや臭いの原因になります。月に1回程度でも窓を開けて換気をすると、建物の傷みを抑えやすくなります。
室内に入れる場合は、玄関まわりの掃き掃除、床の確認、天井の雨漏り跡の確認など、簡単な点検から始めるとよいでしょう。
5. 写真で記録する
空き家管理では、写真を残すことも大切です。前回と今回の写真を比べることで、劣化や異変に気づきやすくなります。
- 建物の外観
- 郵便受け
- 玄関まわり
- 庭や雑草の状態
- 屋根・外壁・雨どい
- 室内の天井・床・窓まわり
遠方の空き家は無理をしない
高齢の方や遠方に住んでいる方が、無理をして空き家を確認しに行くのは危険です。夏場の草刈り、古い建物の中の確認、脚立を使う作業などは、思わぬケガにつながることがあります。
大切なのは、自分で全部やろうとしないことです。家族、近所の方、専門業者、空き家管理サービスなどを活用し、最低限の確認を続けることが現実的です。
早めの管理が、費用を抑える近道です
特定空家に指定されないためには、特別なことをするよりも、放置している印象を作らないことが大切です。
郵便物をためない、雑草を伸ばしすぎない、雨漏りや破損を早めに見つける、写真で記録する。このような小さな管理を続けることで、空き家の悪化を防ぎやすくなります。
まずは写真だけでも相談できます。
外観・郵便受け・庭・玄関まわりの写真があれば、現在の状態を確認しやすくなります。管理費をかける前に、今の空き家がどのような状態かを知ることから始めましょう。
まとめ:
空き家は「何もしない」が一番危険です。大きな修理をする前に、まずは郵便物、雑草、雨漏り、外壁、換気、写真記録の確認から始めましょう。
※空き家の状態や自治体の判断により、必要な対応は異なります。危険な作業や建物内部の確認は無理をせず、必要に応じて専門業者や自治体窓口へ相談してください。
参考情報:
国土交通省 空き家対策特設サイト「空家法とは」