激安空き家を購入して困る事、対処方法を教えます。
「空き家が10万円」「古民家が0円」「土地付きで激安」
こう聞くと、かなり魅力的に感じます。
しかし、激安空き家は買った後にお金がかかるケースも多く、購入前の確認がとても大切です。
この記事では、激安空き家を購入してから困りやすいことと、その対処方法をわかりやすく解説します。
激安空き家は、なぜ安いのか?
空き家が激安で売られている理由は、単純に「お得だから」だけではありません。
多くの場合、売主側にも早く手放したい事情があります。
- 建物が古く、修繕費が高くなりそう
- 雨漏り、シロアリ、傾きなどの不安がある
- 山間部や離島など、管理しにくい場所にある
- 再建築が難しい土地の可能性がある
- 残置物が多く、片付け費用がかかる
- 相続したが使う予定がない
- 固定資産税や管理の負担から解放されたい
つまり、激安空き家は購入価格よりも、購入後の費用や管理の手間を見ることが大切です。
困る事1:修繕費が購入価格を超える
激安空き家で一番多い失敗が、買った後に修繕費が大きくなることです。
- 屋根の雨漏り修理
- 床の沈み、柱の腐食
- シロアリ被害
- 給排水管の交換
- トイレ、風呂、キッチンの改修
- 電気配線のやり直し
たとえば、物件価格が30万円でも、住める状態にするまでに300万円以上かかることもあります。
「安く買えた」と思っても、結果的に高くつくケースは珍しくありません。
対処方法
- 購入前に屋根・床・柱・天井の状態を必ず確認する
- リフォーム会社や工務店に見積もりを取る
- 雨の日、雨上がりに室内を確認する
- 床下、天井裏、浴室まわりを重点的に見る
- 「住むための修繕」と「最低限の管理」を分けて考える
最初からフルリフォームを考えるのではなく、まずは「倒壊・雨漏り・近隣迷惑を防ぐ管理」ができるかを見るのも現実的です。
困る事2:再建築できない可能性がある
古い空き家の中には、今ある建物を壊すと新しく建てられない土地があります。
いわゆる「再建築不可物件」です。
接道条件を満たしていない、道路に十分接していない、建築基準法上の道路ではないなど、理由はさまざまです。
「古い家を壊して新築すればいい」と思って購入したのに、実は建て替えができなかった、というケースがあります。
対処方法
- 不動産会社に「再建築可能か」を必ず確認する
- 市区町村の建築指導課などで道路状況を確認する
- 登記簿だけで判断しない
- 公図、測量図、道路種別を確認する
- 解体前提で買う場合は特に注意する
再建築不可でも、倉庫・作業場・撮影場所・保管場所などとして活用できる可能性はあります。
ただし、出口戦略を考えずに買うのは危険です。
困る事3:残置物の片付け費用が高い
激安空き家には、家財道具がそのまま残っていることがあります。
布団、タンス、食器、家電、農機具、仏壇、古い書類など、量が多いと片付けだけでかなりの費用になります。
- 古い冷蔵庫、洗濯機、テレビ
- 大量の布団や衣類
- 農薬、灯油、ペンキなどの危険物
- 仏壇、位牌、遺品
- 車、バイク、農機具
対処方法
- 売買前に「残置物は誰が処分するか」を決める
- 処分費込みの見積もりを取る
- 使える家具や古道具は活用・譲渡も検討する
- 仏壇や遺品は家族・親族確認をしてから動かす
残置物が多い物件ほど、見た目の価格だけで判断せず、片付け費用を含めた総額で考えましょう。
困る事4:水道・電気・ガスが使えない
長年使われていない空き家は、ライフラインがすぐに使えないことがあります。
- 水道管が破裂している
- 井戸水で水質検査が必要
- 浄化槽が壊れている
- 電気配線が古く危険
- ガス設備が使えない
「建物が残っているから住める」と思っても、水回りが使えないと生活はかなり難しくなります。
対処方法
- 水道メーター、井戸、浄化槽の有無を確認する
- 電気の引き込み状況を確認する
- 水道業者・電気工事業者に現地確認してもらう
- 住居利用ではなく、管理・保管・撮影利用も検討する
困る事5:固定資産税と管理責任が続く
空き家を買うと、当然ですが所有者になります。
つまり、固定資産税や管理責任も発生します。
建物が傷んでいて、瓦が落ちる、草木が伸びる、害虫が発生する、近隣に迷惑をかけるなどの状態になると、所有者として対応が必要です。
また、管理状態が悪い空き家は、自治体から指導や勧告を受ける可能性があります。
空家法では、状態の悪い空き家に対する制度も整備されています。
対処方法
- 購入前に年間の固定資産税を確認する
- 月1回でも見回りできる体制を作る
- 草刈り、郵便物確認、換気、雨漏り確認を行う
- 遠方なら管理サービスを利用する
- 放置せず、写真で状態を記録しておく
使わないまま放置すると、家の傷みは早く進みます。
困る事6:売りたくなっても売れない
激安空き家は、買う時は安くても、売る時にも買い手が見つかりにくいことがあります。
- 交通の便が悪い
- 建物の傷みが大きい
- 再建築不可
- 境界があいまい
- 修繕費が高い
- 地域に需要が少ない
「不要になったら売ればいい」と思っていても、すぐに売れるとは限りません。
対処方法
- 購入前に出口を考える
- 売却、賃貸、倉庫、撮影場所、解体の選択肢を確認する
- 地域の不動産会社に需要を聞く
- 空き家バンクの掲載状況を見る
- 買った後に維持できる予算を決めておく
困る事7:境界や名義の問題がある
古い空き家では、土地の境界がはっきりしていないことがあります。
また、相続登記がされていない、名義が昔のまま、共有者が多いといった問題が残っていることもあります。
令和6年4月1日からは、相続登記の申請が義務化されています。
相続した不動産を放置している場合は、登記の確認も大切です。
対処方法
- 登記簿で所有者を確認する
- 売主が本当に売却できる状態か確認する
- 境界標や測量図の有無を確認する
- 司法書士や土地家屋調査士に相談する
- 共有名義の場合は全員の同意を確認する
購入前に必ず確認したいチェックリスト
- 雨漏りはないか
- 床が沈んでいないか
- シロアリ被害はないか
- 屋根や外壁が崩れそうではないか
- 水道・電気・ガスは使えるか
- 残置物は誰が処分するのか
- 再建築は可能か
- 前面道路は問題ないか
- 境界ははっきりしているか
- 固定資産税はいくらか
- 近隣トラブルはないか
- 購入後、誰が管理するのか
激安空き家は買ってはいけないのか?
激安空き家がすべて悪いわけではありません。
中には、工夫次第で面白い使い方ができる家もあります。
- 昭和レトロな撮影場所
- 古民家カフェの素材
- DIY練習用の家
- 倉庫や作業場
- 二拠点生活の拠点
- YouTubeや写真撮影のロケ地
大切なのは、「安いから買う」のではなく、「何に使えるか」を先に考えることです。
まとめ:激安空き家は、買う前の確認で失敗を減らせます
激安空き家は、夢があります。
しかし、購入価格だけを見て飛びつくと、修繕費、片付け費、管理費、税金、近隣対応などで困ることがあります。
- 購入価格だけで判断しない
- 修繕費と片付け費を先に見る
- 再建築できるか確認する
- 買った後の管理方法を決める
- 売る・貸す・使う・管理する出口を考える
もし、すでに激安空き家を買った方、これから購入を検討している方は、まず写真だけでも状態を確認しておくことをおすすめします。
そう思った時は、壊す前・放置する前に、一度活用や管理の可能性を確認してみてください。
参考:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」/法務省「相続登記の義務化」